解散費用、全部わかる
法人の解散登記手続きと費用|登録免許税から司法書士報酬まで
法人の解散登記に必要な費用(登録免許税3万円・清算人9,000円・清算結了2,000円)と官報公告の実額(会社等は1行3,947円税込)、手続きの流れを解説。支店所在地の登記が廃止された点や、自分でやる場合の注意点も説明します。
会社を閉じる決断をしたとき、経営者が真っ先に気になるのは「どれくらいのお金がかかるのか」という点ではないでしょうか。解散登記ひとつをとっても、登録免許税・官報公告・専門家報酬と費用の種類が複数あり、全体像が見えにくいと感じる方が多いです。
法人の解散には、会社法に定められた一連の登記手続きが必要で、それぞれに登録免許税が発生します。解散登記が3万円、清算人の登記が9,000円、清算結了登記が2,000円で、登録免許税だけなら合計4万1,000円です。これに官報公告の掲載料が加わります。会社等の各種公告は1行3,589円(税込3,947円)で、解散公告は10〜15行程度になることが多く、税込でおよそ4万〜6万円かかります。実費の合計はおよそ8万〜10万円が目安です。
本記事では、解散登記の手続きの流れと各段階の費用を、根拠法令とともに具体的に解説します。自分で進める場合の注意点と司法書士へ依頼する場合の費用相場についても触れます。
解散登記に必要な費用の全体像
費用の種類と金額一覧
法人の解散から清算結了までの手続きで発生する費用は、大きく「法定費用(登録免許税)」「公告費用」「専門家報酬」の3種類に分けられます。
| 費用の種類 | 金額の目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| 解散登記の登録免許税 | 30,000円 | 登録免許税法別表第一第24号 |
| 清算人選任登記の登録免許税 | 9,000円 | 同上 |
| 官報公告掲載料 | 約40,000〜60,000円(1行3,947円税込×行数) | 会社法499条1項/全国官報販売協同組合 |
| 清算結了登記の登録免許税 | 2,000円 | 登録免許税法別表第一第24号 |
| 司法書士報酬(登記依頼の場合) | 事務所により幅がある(下記参照) | 各事務所の料金表 |
| 税理士報酬(確定申告の場合) | 事務所により幅がある(公定の相場はない) | 各事務所の料金表 |
登録免許税と官報公告費は専門家に依頼しても自分で行っても必ずかかる法定コストです。専門家報酬は依頼しない場合は節約できますが、書類作成の手間と期限管理のリスクが生じます。
登記の申請先は、会社の本店所在地を管轄する法務局です。申請は窓口持参・郵送・オンライン申請のいずれかで行えます。
支店があっても追加の登記費用はかからない
支店の所在地における登記は、令和4年9月1日に廃止されました。 商業登記規則等の一部を改正する省令の施行によるもので、会社法の第930条から第932条も削除されています。支店がいくつあっても、解散登記の申請先は本店所在地を管轄する法務局だけです。
古い解説記事に注意
改正前は、支店所在地の法務局にも登記を申請し、支店ごとに登録免許税が加算されていました。この扱いを前提にした解説がいまも残っています。現在は支店所在地に登記を申請しても、商業登記法第24条第2号により却下されます。
なお、支店の設置・移転・廃止そのものの登記は、引き続き本店所在地の法務局で必要です。廃止されたのは「支店の所在地の登記所で行う登記」であって、支店に関する登記が不要になったわけではありません。
解散登記の登録免許税(3万円)
登録免許税の計算根拠
株式会社・合同会社・合名会社・合資会社といった法人が解散登記を申請する際、登録免許税として3万円が課されます(登録免許税法別表第一第24号)。
これは会社の規模や資本金に関係なく一律の金額です。納付方法は、原則として現金で納付し領収証書を申請書に貼り付ける方法ですが(登録免許税法第21条)、税額が一定額以下の場合などは印紙で納付できます(同法第22条)。実務では収入印紙の貼付が一般的で、オンライン申請なら電子納付も選べます。
合同会社と株式会社で金額は同じ
解散登記の登録免許税3万円は、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社のいずれも同額です(登録免許税法別表第一第24号)。会社の形態によって変わるのは、その後の手続き(清算人の選任方法など)であり、登記費用自体に差はありません。
申請期限と申請先
解散の登記は、解散の日から2週間以内に行わなければなりません(会社法926条)。解散の日は、株主総会の決議で解散する日を定めたときはその日、定めなかったときは決議の日です。2週間の起算は民法の期間計算によります(初日不算入。末日が休日にあたるときは翌日が満了日)。法務局の営業日で数えるわけではありません。
申請先は本店所在地を管轄する法務局です。申請に必要な主な書類は、解散登記申請書、株主総会議事録(解散決議の記録)、定款(会社に存する場合)です。
清算人選任登記(9,000円)
清算人の役割と登記義務
解散登記と同時に、清算人選任登記も申請します。清算人の職務は、現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の分配です(会社法第481条)。清算株式会社を代表するのは代表清算人で、代表権の根拠は同法第483条にあります。
定款で清算人を定めておらず、株主総会でも清算人を選任しなかった場合は、解散時の取締役が清算人になります(会社法第478条第1項第1号)。取締役が複数いる場合は全員が清算人となり、そのなかから代表清算人を定めるのが一般的です。
清算人の登記は、解散の日から2週間以内に本店所在地で行わなければなりません(会社法第928条第1項)。 解散登記と同じ期限です。株主総会などで清算人を選任した場合は、選任の日から2週間以内です(同条第3項)。
清算人選任登記の登録免許税は9,000円です(登録免許税法別表第一第24号)。解散登記と同時申請が一般的で、申請書は2種類別々に用意しますが法務局への提出は一度にまとめられます。
申請に必要な書類
清算人選任登記の申請書には、清算人選任登記申請書、株主総会議事録(清算人選任の記録)、清算人の就任承諾書、清算人の印鑑証明書が必要です。代表清算人については、新たに印鑑を法務局に届け出ることになります。
官報公告費用(1行3,947円)
官報公告が必要な理由
会社が解散した後、清算人は「官報に解散公告を掲載し、2か月以上の期間を定めて債権者に対し債権を申し出るよう求める」手続きが必要です(会社法499条1項)。これは債権者保護のための手続きで、この2か月の期間は法律上短縮できません。官報公告の申込方法や掲載文例は官報公告(解散公告)の手続きガイドで詳しく解説しています。
公告と個別催告の義務は会社法第499条第1項が直接定めるものです。これを怠ると、公告若しくは通知をすることを怠ったものとして100万円以下の過料の対象になります(同法第976条第2号)。また任務を怠ったことにより会社に損害が生じれば、清算人は清算株式会社に対して損害賠償責任を負います(同法第486条第1項)。省略できない手続きです。
掲載費用の目安
官報の掲載料は、公告文の行数に応じて決まります。全国官報販売協同組合の掲載料金表によると、会社等(特殊法人・地方公共団体以外)の各種公告は1行3,589円(税込3,947円)です。1行は22文字詰めで計算します。
解散公告は会社名・本店所在地・解散の日・申出期間・清算人の氏名などを記載するため、10〜15行程度になることが多く、税込でおよそ4万〜6万円です。
| 行数 | 掲載料(税込) |
|---|---|
| 10行 | 39,470円 |
| 12行 | 47,364円 |
| 15行 | 59,205円 |
| 20行 | 78,940円 |
料金は改定されることがあります。申込みの前に取次店または全国官報販売協同組合の料金表で最新額を確認してください。
官報への申込みは、官報販売所などの取次店を通じて行います。掲載までに要する日数は取次店や時期によって変わり、1週間程度で載る場合もあれば1か月近くかかることもあります。解散公告には申込みの締切日が設定されているため、解散登記の手配と並行して取次店に確認してください。
2か月の公告期間は短縮できない
官報公告期間(2か月以上)は会社法第499条第1項ただし書に定められており、短縮は認められていません。この期間が清算手続き全体のボトルネックになります。解散登記申請と並行して官報公告の申込み手続きを進めると、スケジュールが効率化できます。
個別催告も忘れずに
官報公告に加えて、会社が把握している債権者(「知れている債権者」)には個別に書面で催告する義務があります。公告と個別催告はどちらも会社法第499条第1項が定める義務で、2か月を下ることができないという期間の制限も同じ第1項のただし書にあります。官報公告だけでは「知れている債権者」への対応として不十分とみなされるため、取引先・金融機関・リース会社などへの個別通知も確実に行ってください。
公告文には、その期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を付記しなければなりません(会社法第499条第2項)。この付記があることで、期間内に申し出なかった債権者は清算から除斥されます(同法第503条第1項)。
ただし除斥されるのは「知れている債権者を除く」債権者だけです。 知れている債権者に個別催告を怠った場合、その債権者は除斥されず、清算結了後であっても請求を受けるリスクが残ります。
清算結了登記(2,000円)
清算結了登記とは
官報公告期間が経過し、全ての資産の換価・債務の弁済・残余財産の分配が完了した後、清算人は決算報告書を作成して株主総会の承認を得ます。その承認から2週間以内に、清算結了登記を申請します(会社法929条)。
清算結了登記が完了した時点で、会社の法人格が消滅します。登録免許税は2,000円です(登録免許税法別表第一第24号)。
解散登記(3万円)と比べて金額が小さいのは、清算結了登記が「法人格の消滅」を記録するための後始末的な手続きであり、登記としての経済的意義が小さいためです。
申請に必要な書類
清算結了登記の申請書には、清算結了登記申請書、決算報告書、決算報告承認株主総会議事録が必要です。これらの書類は清算の最終段階で作成するものであり、内容に誤りがあると補正が必要になるため、税理士や司法書士と連携して作成することが安心です。
解散手続きの全体の流れ
解散から清算結了までの手続きを時系列で整理します。
株主総会で解散決議・清算人選任
議決権の3分の2以上の賛成による特別決議が必要です(会社法309条2項11号)。同日に清算人も選任します。
解散登記・清算人選任登記の申請
解散日から2週間以内に本店所在地の法務局へ申請します。登録免許税は合計3万9,000円です(会社法926条)。
税務署・自治体への届出
税務署・都道府県税事務所・市区町村に異動届出書を提出します。従業員がいる場合は年金事務所・ハローワークへの届出も必要です。
官報公告・債権者への個別催告
官報に解散公告を掲載し、2か月以上の期間を設けて債権者に申出を求めます(会社法499条)。知れている債権者には個別通知も行います。
財産の換価・債務の弁済
公告期間が経過した後、資産の売却・債権回収・借入金の返済などを進めます。
残余財産の確定・分配
全債務を弁済した後の残余財産を株主に分配します。みなし配当の課税に注意が必要です(法人税法24条1項4号)。
清算事業年度の確定申告
解散事業年度および清算事業年度ごとに法人税の確定申告が必要です(法人税法74条)。
清算結了登記
決算報告書の株主総会承認後2週間以内に申請します。登録免許税は2,000円です(会社法929条)。
司法書士に依頼する場合の費用相場
依頼内容と費用の関係
解散から清算結了までの登記手続きを司法書士に一括依頼した場合の報酬相場は、8万〜15万円程度です。これに登録免許税・官報公告費などの実費(約7万円)が加わります。
費用が変動する要因としては、会社の規模・役員数・議事録作成の難易度・登記情報と実態の乖離などがあります。清算人が複数いる場合や、直近の登記事項変更を放置している場合は、書類の種類が増えるため費用が高くなる傾向があります。
税理士へ確定申告業務を依頼する場合は、解散事業年度の申告・清算事業年度の申告・清算確定申告で15万〜50万円程度の報酬が相場です(会社の規模・申告件数による)。
司法書士への依頼が特に有効なケース
次のような場合は、自己申請よりも司法書士への依頼を検討することが重要です。
- 解散日から2週間という期限が厳しいとき
- 役員変更や本店移転など直近の登記事項変更がある場合
- 休眠期間が長く、みなし解散を経ているなど登記の経緯が複雑なとき
- 議事録や就任承諾書の作成に自信がないとき
- 過去に登記を放置していて現在の登記情報が実態と異なる場合
解散・清算に必要な司法書士への依頼費用は、業務との関連性があり債務が確定していれば、通常は当該事業年度の販売費・一般管理費その他の費用として損金に算入されます(法人税法第22条第3項第2号)。費用対効果と期限リスクを天秤にかけて判断してください。
自分で解散登記を行う場合の手順と注意点
自己申請が向いているケース
休眠会社(実態のある事業活動がない会社)や、役員が1名でシンプルな構成の小規模会社では、自己申請も十分に検討できます。法務局の商業登記窓口では申請書類の無料相談を受け付けているため、事前に確認しておくと安心です。
申請書の作成と提出方法
解散登記申請書は法務局のWebサイトからひな形を入手できます。申請書には、会社の商号・本店・解散の事由・解散年月日・申請年月日・申請人(清算人)の氏名・住所・押印などを記載します。
提出方法は窓口持参・郵送・オンライン申請(法務局の「登記・供託オンライン申請システム」)の3種類です。オンライン申請は24時間受け付けており、収入印紙代が一部軽減される場合があります。
登記事項証明書で現在の登記情報を確認する
解散登記を申請する前に、法務局で登記事項証明書(全部事項証明書)を取得して現在の登記情報を確認しましょう。取締役の任期切れなど放置された変更事項があると、解散登記申請前に変更登記が必要になります。登記事項証明書の取得費用は1通600円(窓口)です。
よくある書類不備と対策
自己申請でよくある書類不備として、株主総会議事録の押印漏れ・清算人の就任承諾書の準備忘れ・印鑑届出書の添付漏れなどがあります。
補正が必要になると再度法務局への出向または郵送が必要になり、2週間の申請期限を超えるリスクが高まります。書類は提出前にチェックリストを使って確認するか、法務局の事前相談を活用することを勧めます。
ケース別 解散登記の費用早見表
法人の規模・債権者の有無・司法書士依頼の可否によって、解散登記までに発生する総費用は大きく変わります。代表的な4ケースで総費用を試算します。
ケース別費用比較表
| ケース | 規模 | 司法書士依頼 | 官報公告 | 解散登記税 | 清算結了登記 | 報酬 | 総費用目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A: 個人会社・自己申請 | 資本金1,000万円・債権者なし | なし | 必須 | 30,000円 | 2,000円 | 0円 | 約7万円 |
| B: 中小法人・部分依頼 | 資本金2,000万円・債権者あり | 部分依頼 | 必須 | 30,000円 | 2,000円 | 50,000円 | 約12万円 |
| C: 中小法人・全部依頼 | 資本金3,000万円・債権者あり | 全部依頼 | 必須 | 30,000円 | 2,000円 | 150,000円 | 約22万円 |
| D: 中堅法人・複雑案件 | 資本金5,000万円超・債権者多数 | 全部依頼 | 必須 | 30,000円 | 2,000円 | 300,000円 | 約37万円 |
各ケースで官報公告費用(約3万円)と清算人選任登記費用(9,000円)が加算されます。
司法書士依頼の判断基準
司法書士への依頼可否は、以下の基準で判断します。
- 自己申請が向くケース: 株主が代表者のみ・債権者なし・解散決議が円満・登記実務の経験あり
- 部分依頼が向くケース: 株主が複数・債権者数が少数・特定の手続きだけ専門家サポートが欲しい
- 全部依頼が向くケース: 株主間の利害調整が必要・債権者数が多い・税務調査のリスクあり・解散実務の経験なし
司法書士への依頼費用は事務所によって幅があり、依頼範囲(解散登記のみか清算結了まで含むか)や案件の複雑さで変わります。司法書士の報酬は自由化されており、公定の相場はありません。 日本司法書士会連合会が会員向けに実施している報酬アンケートが目安になりますが、実際の金額は事務所ごとに異なるため、複数の司法書士から見積もりを取って比較してください。
隠れコストの確認
公表される登記費用以外にも、以下の費用が発生する場合があります。
- 残余財産の処分費用(不動産売却仲介手数料・在庫処分費等)
- 解散公告以外の関係者通知費用(取引先・従業員等)
- 残余財産分配時の源泉徴収税納付手数料
- 清算期間中の事務所維持費(家賃・水道光熱費等)
- 清算結了までの法人住民税均等割(年7万円程度)
これらの隠れコストは数万円〜数十万円規模になる場合があり、解散決議前に総費用を試算しておくことが重要です。残余財産の税務処理は会社清算の税金と残余財産分配で詳しく整理しています。
解散に伴う税務上の手続き
解散事業年度の確定申告
会社が解散すると、その事業年度は解散の日に終了します(法人税法第14条第1項第1号)。この解散事業年度について、終了の日の翌日から2か月以内に確定申告が必要です(同法第74条第1項)。
解散に際して固定資産の評価替えや引当金の取り崩しが発生する場合があり、通常の決算よりも処理が複雑になることがあります。
清算中は、解散の日の翌日から始まる事業年度ごとに確定申告を行います。そして残余財産が確定した日にも事業年度が終了し(同法第14条第1項第5号)、その日から1か月以内に清算確定申告を行います(同法第74条第2項)。残余財産の最後の分配が1か月以内に行われる場合は、その分配の日の前日が期限です。
会社清算に伴う税務処理の詳細は「会社清算の税金と残余財産分配の実務」で解説しています。
消費税の届出
課税事業者などが事業を廃止したときは、消費税の「事業廃止届出書」を所轄税務署に速やかに提出します(消費税法第57条第1項第3号)。
この届出は事業廃止の事実を税務署に知らせるためのもので、提出しなかったからといって納税義務が当然に続くわけではありません。 ただし提出しないままだと、税務署側で事業廃止を把握できず申告書の用紙が送られ続けたり、課税事業者選択届出などの効力の整理が滞ったりします。解散に伴う他の届出とあわせて出しておきます。
残余財産とみなし配当
残余財産の分配を受けた株主は、交付を受けた金銭等の額のうち、その分配の基因となった株式に対応する資本金等の額を超える部分がみなし配当として課税されます(法人税法第24条第1項第4号、所得税法第25条第1項第4号)。資本金等の額の全体と比べるのではありません。
株主が個人の場合は配当所得として総合課税、株主が法人の場合は受取配当等の益金不算入規定(法人税法23条)が適用される場合があります。詳しい計算方法については顧問税理士に確認してください。
出典
- e-Gov法令検索「会社法」第471条(解散の事由)、第478条第1項(清算人の就任)、第481条(清算人の職務)、第483条(清算株式会社の代表)、第486条第1項(清算人の損害賠償責任)、第499条(債権者に対する公告等)、第503条(清算からの除斥)、第926条(解散の登記)、第928条(清算人の登記)、第929条(清算結了の登記)、第976条第2号(過料)
- e-Gov法令検索「登録免許税法」別表第一第24号(解散の登記30,000円/清算人又は代表清算人の登記9,000円/清算結了の登記2,000円)、第21条・第22条(納付の方法)
- e-Gov法令検索「法人税法」第14条第1項第1号・第5号(事業年度の特例)、第74条第1項・第2項(確定申告)、第22条第3項第2号、第24条第1項第4号(みなし配当)
- e-Gov法令検索「消費税法」第57条第1項第3号(事業廃止の届出)
- 全国官報販売協同組合「官報公告掲載料金」(会社等の各種公告 1行3,589円・税込3,947円。1行は22文字詰め)
- 日本司法書士会連合会「司法書士の報酬」(報酬は自由化されており公定の相場はない)
- 法務省「商業登記規則等が改正され、令和4年9月1日から施行されます」(支店・従たる事務所の所在地における登記の廃止)
(いずれも2026年8月31日に内容を確認しています。個別の手続きは会社の状況により変わるため、実務にあたっては司法書士・税理士にご確認ください。)
まとめ
法人解散登記の費用まとめ
- 登録免許税は解散登記3万円・清算人の登記9,000円・清算結了2,000円の合計4万1,000円。官報公告は会社等の各種公告が1行3,947円(税込)で、10〜15行なら約4万〜6万円。実費の合計はおよそ8万〜10万円
- 司法書士の報酬は自由化されており公定の相場はない。事務所ごとに見積もりを取る。登録免許税・官報公告費の実費は依頼の有無に関わらず必ずかかる
- 解散登記の申請期限は解散日から2週間以内(会社法第926条)。清算人の登記も同じ2週間以内(同法第928条第1項)。支店所在地での登記は令和4年9月1日に廃止されており、支店があっても追加の登記費用はかからない。書類不備による補正で期限を超えるリスクを避けるため、書類の事前確認か専門家への相談をお勧めする
会社の解散手続きは、登記・税務・社会保険・雇用保険と複数の手続きが並行するため、全体のスケジュールを早めに組み立てておくことが重要です。特に官報公告の2か月間は短縮できないため、解散決議から清算結了まで最低でも3か月程度はかかることを前提に計画を立ててください。
手続きの詳細については「会社清算の手続きと流れ」「廃業手続きの全体ガイド」もあわせてご覧ください。
解散・清算の進め方や費用感の整理についてご不明な点は、無料相談窓口からご連絡ください。当社がお受けするのは一般的な情報提供と論点整理で、登記の申請代理・登記書類の作成は司法書士、個別の税務相談・申告書の作成は税理士がそれぞれ行います。
廃業・清算手続テーマの関連記事
- 同テーマ 個人事業主の廃業時の税金と確定申告|届出4種類と廃業年の特殊処理【2026年版】
- 同テーマ 廃業時の社会保険脱退手続き|届出期限5日以内の対応と届出先一覧
- 同テーマ 官報公告(解散)の手続き・費用・文例
- 同テーマ 廃業時の確定申告|最後の申告で損しないための5つの注意点
- 同テーマ 廃業時の取引先への挨拶・通知文テンプレート|タイミングと伝え方
- 同テーマ 廃業したら借入金はどうなる?返済が残る場合の対処法を法人・個人事業主別に解説
- 同テーマ 清算結了登記の必要書類と手続き|申請期限・記載例・登記後の届出を解説
- 同テーマ 特定調停スキーム(廃業支援型)とは|経営者保証を整理して円滑に廃業する方法
- 同テーマ 廃業時の負債と個人保証|経営者が取るべき対処法
- 同テーマ 廃業時の従業員退職金|支払義務と手続きの実務
- 同テーマ 廃業届の書き方と提出先|記載例と連動手続きを解説
- 同テーマ 会社清算の税金と残余財産分配|3つの税目と計算例で手順を整理
よくある質問
- Q. 解散登記にかかる登録免許税はいくらですか?
- A. 解散登記が3万円、清算人選任登記が9,000円で合計3万9,000円です。清算結了登記には別途2,000円が必要です。解散から清算結了まで通算すると登録免許税は計4万1,000円になります(登録免許税法別表第一第24号)。
- Q. 官報公告にかかる費用はどれくらいですか?
- A. 官報公告の掲載料は行数で決まります。会社等の各種公告は1行3,589円(税込3,947円)で、解散公告は10〜15行程度になることが多く、税込でおよそ4万〜6万円が目安です(全国官報販売協同組合の掲載料金)。掲載までの日数は取次店や時期によって変わるため、申込先に確認してください。
- Q. 司法書士に依頼した場合の費用はどのくらいですか?
- A. 解散登記・清算人選任登記・清算結了登記を一括依頼した場合、司法書士報酬は8万〜15万円程度が相場です。登録免許税・官報公告費などの実費は別途かかります。会社の規模や書類の複雑さで変動します。
- Q. 解散登記は自分でできますか?
- A. 書類作成と法務局への申請自体は自分で行えます。ただし、解散日から2週間以内という期限があり(会社法926条)、書類に不備があると補正が必要になって期限を超えるリスクがあります。休眠会社や単純な構成の会社であれば自己申請も検討できますが、司法書士に確認してから進めることが重要です。
- Q. 解散登記と清算結了登記の違いは何ですか?
- A. 解散登記は会社が解散した事実を登記するもので、解散日から2週間以内に申請します(登録免許税3万円)。清算結了登記は、資産・債務の整理が完了して法人格を消滅させるための登記で、清算手続きの最後に行います(登録免許税2,000円)。どちらも省略できない手続きです。