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補助金・助成金

補助金の採択率比較|通りやすい補助金はどれか

主要な補助金の採択率を比較し、通りやすい補助金の傾向を分析。事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金の採択率推移と、採択率を高めるためのポイントを解説します。

補助金の申請を検討するにあたって、採択率は多くの事業者が気にするポイントの一つです。限られた時間とコストをかけて申請するのであれば、採択の可能性が高い補助金を選びたいと考えるのは当然でしょう。本記事では、中小企業が活用できる主要な補助金の採択率を比較し、採択率の傾向分析と採択の可能性を高めるための実務的なポイントを解説します。

主要補助金の採択率推移

補助金の採択率は、公募回ごとの申請件数と予算規模によって変動します。以下に主要4つの補助金について、公表されている直近のデータに基づく採択率の傾向を紹介します。なお、具体的な数値は公募回によって異なるため、最新の情報は各補助金の事務局ウェブサイトで確認してください。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、2021年の創設以来、公募回を重ねるごとに採択率が変動しています。初期の公募回では申請件数が非常に多く、採択率が30%台に低下した時期もありました。その後、制度の見直しや申請要件の変更に伴い、採択率は概ね40%から50%前後で推移しています。

申請枠によっても採択率は異なります。成長枠やグリーン成長枠は通常の枠と比べて申請件数が少なく、相対的に高い採択率となる傾向があります。一方で、補助金額が大きい枠では審査がより厳格になるため、事業計画の質が一層重要です。

ものづくり補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、長年にわたり実施されている補助金であり、採択率のデータが豊富に蓄積されています。近年の採択率は概ね40%から60%の範囲で推移しています。

省力化枠や製品・サービス高付加価値化枠など、枠ごとに採択率が異なります。申請者数が多い枠では競争率が上がりますが、加点項目をしっかり取得した事業者の採択率は平均を大きく上回る傾向があるとされています。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、補助上限額が比較的小さい分、申請のハードルが低く、多くの小規模事業者が申請しています。採択率は公募回によって40%から70%程度と幅がありますが、主要補助金の中では中程度の水準です。

商工会・商工会議所を通じた申請が必須であり、事前に経営計画書の相談が可能な点は、他の補助金と比較した際の利点です。

IT導入補助金

IT導入補助金は、主要補助金の中でも比較的高い採択率を維持しています。概ね60%から80%程度の採択率で推移しており、申請者にとって通りやすい補助金といえます。

採択率が高い理由としては、導入するITツールがあらかじめIT導入支援事業者によって登録されたものに限定されるため、事業の実現可能性が担保されやすい点が挙げられます。また、補助金額が比較的小さい(通常枠で最大450万円)ことも、採択率の高さに寄与しています。

採択率に影響する要因

加点項目の取得

多くの補助金では、審査における加点項目が設定されています。加点項目を多く取得するほど採択の可能性が高まります。代表的な加点項目としては以下のものがあります。

経営革新計画の承認を受けていること、事業継続力強化計画の認定を受けていること、パートナーシップ構築宣言を公表していること、賃上げに関する表明を行っていること、過去に補助事業を適切に遂行した実績があること。これらの加点項目は申請前に取得可能なものが多いため、計画的に準備を進めることが重要です。

事業計画書の質

採択率を左右する最大の要因は、事業計画書の質です。審査は公表されている審査項目に基づいて行われるため、審査項目を網羅的にカバーした計画書を作成することが不可欠です。

審査項目は補助金ごとに異なりますが、一般的には事業の革新性、実現可能性、市場性、費用対効果、政策面での適合性などが評価されます。公募要領に記載されている審査項目を一つ一つ確認し、計画書のどの部分で各項目に対応しているかを明確にしてください。

認定支援機関の活用

事業再構築補助金では認定経営革新等支援機関(認定支援機関)との連携が必須ですが、他の補助金でも認定支援機関の支援を受けることで事業計画書の質が向上し、採択率が高まるケースがあります。

認定支援機関は税理士、公認会計士、中小企業診断士、金融機関などが登録されています。中小企業庁のウェブサイトで認定支援機関の検索が可能です。

採択率だけで補助金を選ばないことの重要性

採択率は補助金選びの参考情報の一つですが、採択率だけで申請する補助金を決めることは推奨しません。自社の経営課題に合った補助金を選ぶことが最も重要です。

採択率が高い補助金であっても、補助対象経費が自社のニーズに合わなければ意味がありません。逆に、採択率が低い補助金であっても、加点項目を十分に取得し、質の高い事業計画書を作成すれば採択の可能性は十分にあります。

また、補助金には補助事業期間中の事業実施義務や、事業完了後の実績報告義務があります。補助金を受給すること自体が目的化しないよう、あくまで自社の成長投資を支援する手段として位置づけてください。

まとめ

  • 主要補助金の採択率はIT導入補助金が最も高く(60%から80%程度)、事業再構築補助金やものづくり補助金は40%から60%程度で推移している
  • 加点項目の取得と事業計画書の質が採択率を左右する最大の要因であり、事前の準備が採択の可否に直結する
  • 採択率だけでなく、自社の経営課題や投資計画との適合性を重視して補助金を選定することが重要である

よくある質問

Q. 採択率が最も高い補助金はどれですか?
A. 公募回や申請枠によって変動しますが、一般的にIT導入補助金は採択率が比較的高い傾向にあります(概ね60%から80%前後)。一方、事業再構築補助金やものづくり補助金は40%から60%程度の採択率で推移しています。ただし、申請枠や加点項目の取得状況によって大きく異なります。
Q. 採択率を上げるためにできることはありますか?
A. 加点項目を可能な限り取得すること、事業計画書の審査項目に沿った記述を行うこと、認定支援機関の支援を受けることが有効です。事業継続力強化計画の認定やパートナーシップ構築宣言への登録など、申請前に取得可能な加点項目を確認し、準備してください。
Q. 不採択になった場合、再申請はできますか?
A. はい。多くの補助金では、不採択となった場合でも次回の公募に再申請することが可能です。不採択の理由を踏まえて事業計画書を修正し、再度申請してください。事務局から不採択理由のフィードバックが提供される制度もあります。
Q. 採択率のデータはどこで確認できますか?
A. 各補助金の事務局ウェブサイトで公募回ごとの採択結果が公表されています。申請件数と採択件数が記載されており、採択率を算出できます。中小企業庁のウェブサイトでも主要補助金の実績が取りまとめられています。

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