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リスケジュール — 借入金の返済条件を変更する手続き

リスケジュール(リスケ)とは、金融機関への借入金の返済条件を変更する手続きです。交渉の進め方、経営改善計画との関係、信用への影響を解説します。

資金繰りが厳しくなり、銀行への返済が困難になったとき、返済条件の見直しを金融機関に申し出る手続きが「リスケジュール」です。略して「リスケ」とも呼ばれ、中小企業の資金繰り改善において現実的な選択肢の一つとなっています。

リスケジュールとは

リスケジュールとは、既存の借入金について、返済額の減額や返済期間の延長など、当初の返済条件を変更することを指します。金融機関との合意に基づいて行われるもので、法的な手続きではなく任意の交渉です。

典型的なリスケジュールの内容としては、毎月の元金返済を一定期間猶予し利息のみの支払いとする「元金据置」が最も一般的です。このほか、返済期間を延長して毎月の返済額を減らす方法や、ボーナス返済の条件を変更する方法もあります。

2009年に施行された「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」(中小企業金融円滑化法)は2013年3月に期限を迎えましたが、金融庁は同法の精神を引き継ぎ、金融機関に対して貸付条件の変更に柔軟に対応するよう監督指針で求め続けています。そのため、合理的な理由があれば、リスケジュールの申し出が一方的に拒否されるケースは多くありません。

実務上のポイント

リスケジュールを申し出る際に最も重要なのは、経営改善計画の策定です。金融機関は「返済条件を変更しても、将来的に正常な返済に復帰できるのか」を判断するため、具体的な改善策と数値計画の提出を求めます。

経営改善計画には、業績悪化の原因分析、改善施策の具体的な内容、今後3年から5年程度の損益計画・資金繰り計画を盛り込むのが標準的です。自社だけでの作成が難しい場合は、認定経営革新等支援機関(認定支援機関)の支援を受けることができます。中小企業庁の「早期経営改善計画策定支援事業」を利用すれば、専門家費用の一部が補助される制度もあります。

リスケジュールの期間は通常6か月から1年単位で設定され、期間満了時に状況を再評価して延長の可否を判断します。リスケ期間中は毎月の資金繰り実績を金融機関に報告するのが一般的であり、計画と実績の乖離が大きいと延長が認められない場合があります。

信用面への影響も理解しておく必要があります。リスケジュールを実施すると、金融機関の内部格付けにおいて「要注意先」以下に区分されるのが通常です。この格付け変更により、リスケ期間中は新規の借入が困難になります。ただし、信用情報機関(CIC、JICC)に「延滞」として登録されるかどうかは、返済条件の変更内容や金融機関の対応によって異なります。

リスケジュールは経営再建のための時間を確保する手段であり、根本的な解決策ではない点を認識しておくことが大切です。リスケ期間中に経営改善を着実に進め、正常返済への復帰を目指すことが求められます。

関連用語との比較

リスケジュールと代位弁済: リスケジュールが金融機関との合意に基づく返済条件の変更であるのに対し、代位弁済は信用保証協会が借入金を金融機関に立替払いすることです。代位弁済が実行されると、債権者が金融機関から信用保証協会に移り、以後は保証協会への返済が必要になります。リスケジュールのほうが信用面への影響は小さいとされています。

リスケジュールと私的整理: 返済条件の変更だけでは対応しきれない場合、私的整理(中小企業活性化協議会の関与による再生支援など)や法的整理(民事再生法)に進む場合があります。リスケジュールはこれらの手続きと比べて手続負担が軽く、取引先や従業員への影響も小さいため、まず検討すべき手段です。

まとめ

リスケジュールは、金融機関への返済が困難になった場合に、返済条件の変更を交渉する手続きです。経営改善計画の策定が交渉の前提となり、リスケ期間中は計画に基づいた改善の実行と報告が求められます。新規借入が難しくなるなどの制約はありますが、経営を立て直すための時間を確保する現実的な選択肢として、中小企業の資金繰り改善で広く活用されています。

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