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企業再生支援機構 — 地域経済活性化支援機構(REVIC)の前身

企業再生支援機構とは、地域経済の活性化と企業再生を支援するために設立された官民ファンドの前身組織です。REVICへの改組経緯と支援スキームを解説します。

企業再生支援機構とは、2009年に設立された株式会社であり、経営困難に陥った事業者の再生を支援する目的で設立されました。2013年に「株式会社地域経済活性化支援機構」(通称:REVIC)に改組され、現在に至っています。設立根拠法は「株式会社地域経済活性化支援機構法」(旧:株式会社企業再生支援機構法)です。

設立の経緯と目的

企業再生支援機構は、「株式会社企業再生支援機構法」(平成21年法律第63号)に基づき、2009年10月に設立されました。リーマンショック後の景気後退により経営環境が悪化した中小企業を中心に、事業再生を支援する体制を整備する必要があったことが背景にあります。

設立時の出資構成は、政府(預金保険機構を通じた出資)と民間金融機関等の共同出資であり、官民ファンドとしての性格を持っています。設立当初から、過剰債務を抱えているものの事業に将来性がある企業に対して、債権買取りや出資、経営人材の派遣などの支援を行ってきました。

最初に注目を集めた大型案件は、日本航空(JAL)の再生支援です。2010年1月に支援決定が行われ、会社更生手続きと並行して企業再生支援機構が資金支援を行いました。

REVICへの改組と機能拡充

2013年3月、「株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律」が施行され、組織名称が「株式会社地域経済活性化支援機構(Regional Economy Vitalization Corporation of Japan:REVIC)」に変更されました。改組に伴い、従来の個別企業の再生支援に加えて、地域経済の活性化に資する事業活動への支援が業務範囲に追加されました。

REVICの主な業務は以下のとおりです。

  • 再生支援(債権買取り、出資、経営人材の派遣)
  • ファンド運営支援(地域活性化ファンドへのLP出資、GP機能の提供)
  • 専門家派遣(金融機関や中小企業への経営改善支援の専門家派遣)
  • 特定支援(事業再生計画の策定支援、関係者間の調整)

REVICの設立期限は複数回延長されており、現行法のもとでは2031年3月末までとされています。設立期限が到来した際には、組織の清算または延長が検討されることになります。

支援スキームの特徴

REVICによる再生支援は、以下のような流れで行われます。

まず、事業者または金融機関等からREVICに対して事前相談が行われます。REVICは対象事業者の事業性を評価し、支援の可否を検討します。支援決定がなされると、関係金融機関等との調整を行い、再生計画を策定します。

再生計画の策定にあたっては、REVICが債権者である金融機関との間に入り、債権放棄や返済条件の変更(リスケジュール)、DES(デット・エクイティ・スワップ)などの金融支援について調整を行います。REVICが関与することで、複数の金融機関間の利害調整がスムーズに進むという利点があります。

REVICの支援決定を受けた事業者については、法人税法上の特例として、一定の要件のもとで期限切れ欠損金の損金算入が認められています(法人税法第59条)。これにより、債務免除益に対する課税負担が軽減され、再生計画の実行可能性が高まります。

中小企業再生における位置づけ

中小企業の再生支援においては、REVIC以外にも中小企業再生支援協議会(現:中小企業活性化協議会)や事業再生ADRなど、複数の制度的枠組みが存在します。REVICは、これらの制度では対応が難しい規模や複雑性を持つ案件、あるいは地域経済への影響が大きい案件を主に取り扱う位置づけです。

REVICは自らファンドを組成・運営するだけでなく、地域金融機関がファンドを組成する際のノウハウ提供やLP出資も行っており、地域における再生支援のエコシステム構築に貢献しています。

まとめ

企業再生支援機構は、リーマンショック後の経済環境のもとで設立された官民ファンドであり、2013年にREVICに改組されて機能を拡充しました。債権買取りや出資、経営人材の派遣といった直接的な支援に加え、地域活性化ファンドの支援や専門家派遣を通じて、地域経済の活性化と企業再生を推進しています。事業再生の局面では、REVIC以外の支援制度も含めて比較検討し、自社の状況に最も適した枠組みを選択することが重要です。

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